WELY株式会社 代表取締役 松岡奈々さん

WELY株式会社 代表取締役 松岡奈々さんにお話を伺いました。

STEMに興味をもつようになったきっかけは何ですか?

きっかけは私は高校時代に農業を学んでいたことです。それまではSTEMには全く興味がありませんでした。高校時代に農業高校に通い、伝統野菜の栄養成分の研究や、その成分を生かした商品開発を行っていました。その研究活動の中で、世界で、特に東南アジア起きている栄養や健康問題に課題意識を持ちました。ベトナムの都市部では、栄養過多による子供の健康問題が深刻化していることを知り、その問題を解決したいと考えるようになり、STEMへの興味も深まりました。


STEMの道に進むにあたり、影響を受けた方がいれば教えてください。

株式会社ユーグレナ代表の出雲充氏に影響を受けました。出雲氏は、「ミドリムシで世界を救う」という志を掲げ、微生物ミドリムシの栄養価に着目し、それを活かしてバングラデシュをはじめとする世界の栄養問題解決のために事業に取り組まれています。高校時代に出雲氏のご講演を拝聴し、大変感動し涙を流したのを覚えています。それからは、出雲氏は私のロールモデルです。


現在のお仕事に至った道のりと現在のお仕事の内容を聞かせてください。

私たちはベトナムの保育園向けの子供のための健康管理システム「MoGuCare」を開発しています。このシステムは、保育園の書類業務を電子化し、保育士の働き方を変えます。それだけではなく、このシステムは子どもの健康状態を可視化し、子供の健康の変化に気づきやすくなります。それにより子供の健康問題を解決していきたいと考えています。

幼少期からのヘルスケアは、生活習慣病を防止するのに重要です。そのため保育園向けサービスに付随して、健康管理サービスを提供することに大きな意義があると考えています。私たちは、保育士の働き方も子どもも両方健康にしていきます。


日々のお仕事の時間割りを教えてください。

時間割りはなく、起きてから寝るまでほとんど仕事をしています。落合陽一さんが提唱された「work as life」の考えに近いです。


今後の目標を教えてください。

私たちは東南アジアから世界を健康にすることを目指しています。

今は、ベトナムを市場にしていますが、その後は東南アジアにも市場を広げます。さらに、将来的には子供から大人までの健康データを記録し、一生涯のパーソナルヘルスレコードサービスを展開していき、世界に健康を届けます。


仕事にやりがいを感じるのはどんなときでしょうか。

開発したサービスや商品が、届けたい相手に喜んでもらえた時にやりがいを感じます。


STEMの道を進んでいる女性として苦労したところはどんなことですか。

私自身は科学や技術、数学、工学などを専門としているわけではないので、STEMの道を進んでいる女性として苦労した経験はありません。


ビジネスをする中で、STEMがどのように影響をしていると思いますか。また、将来、どのようにその影響が変わっていくと考えていますか。

ビジネスをする中で、STEMは問題解決能力や新たな価値を創造することに影響していると思います。STEMを学ぶことで、自分で考え、学び、理解する力が身につきます。そのため、将来困難な課題にぶつかったときに、自らの力で解を導き出したり、答えのない問題に対して、問いを立てて解決してくことができるようになると考えています。


将来理系の道に進みたい女子小中高生へのアドバイスをいただけますか?

理系はまだまだ女性が少ない分野です。女性だから、若いから、という理由であなたの夢を反対したり、軽視してくる人がいるかもしれません。でも大丈夫です。その人はあなたの人生に責任を取ってくれません、全て無視してください。あなた自身が理系に進みたいという情熱があれば、迷わず進んでください。そして、あなたの人生を楽しんでください!

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