エンジニアリングデザイン

「エンジニアリング」とは科学や数学を使い、人間が直面する問題を解決するものや仕組みを作ることです。例えば、物理で「慣性」というものがあります。それは、「すべてのものにおいて、何かが外から力を入れない限り、動いているものは動き続け、止まっているものは止まり続ける」ことをさします。なので、動いている車が何かにぶつかったら、車、そして乗客は、ぶつかる前のように動き続けてしまうのです。ぶつかった時に、乗客が、ぶつかる前のように動き、車から飛び出て、大けがをすることがよくあります。そのようなことが起きないように発明されたのがシートベルトです。つまり、シートベルトは、物理(科学)の知識を使い、人が直面した問題を解決する、エンジニアリングを用いたものなのです。

「デザイン」とは、使う人の要求に一番合うような色、機能、形などを達成したものを作ることです。

なので、「エンジニアリングデザイン」とは、私たちが直面している問題を一番要求に合う方法で解決するものや仕組みを作り出すことです。エンジニアリングの専門家は、橋やビル、パソコンなどを作るかもしれませんが、私たちも、身の回りで「こんなものがあったら少し便利になるな〜」とか『こんなことができたらこの問題に困らないな〜」と思ったことはあるでしょう。このような時に、エンジニアリングデザインを使ったら、問題をしっかりと解決するものを作ることができます。

  • エンジニアリングデザインはあくまで問題解決のことです。問題をしっかり理解し、それにあった解決を作り出す必要があります。
  • エンジニアリングデザインは当たり前かもしれませんが、環境や材料を考え、一番良いものを生み出すことが大切です。
  • エンジニアリングデザインは問題解決までいくつものステップをふむ必要があります。問題をしっかり理解するから作品を生み出すまで、ステップごと考えて、進む必要があります。
  • エンジニアリングデザインは一本の線を辿るのとは違います。最初に作ったものが成功するとは限りません。一番良い方法を生み出すには、様々なものを試し、数々の失敗をし、色々な面で直す必要があります。

次にエンジニアリングデザインプロセスを紹介します。はっきりと誰かが決めたものはないため、インターネットで調べたら色々なものが検索できるかもしれませんが、一般的にはこのようなステップです。

  • 問題を定義する:何を解決したいのか?何を作りたいのか?誰のために作りたいのか?どのような制限があるのか?
  • 問題を研究する:今までに同じような問題を解決した解決策を調べてみる。使える技術について調べてみる。
  • 色々な解決策を想像する:仲間と一緒に、定義した問題とあう解決策を何通り思いついてみる。どんなアイディアも拒否せずに、色々な考え方をしてみるのが大切です。
  • 解決策を計画する:色々な解決策の中で問題を解決するために最良と考えたものを選び、どのようにこの解決策を実現するかを計画します。
  • 計画を試作する:計画を元にして、試作をしてみる。
  • 試作を試す:問題をうまく解決することができたのか?解決策のどこに問題がまだあるのか、またどの部分は成功したのを分析する。
  • 解決策を改善する:試作を試した結果を元にして、もっと、問題をうまく解決することができるものを作ってみる。

参考